麦草峠        【8月上旬】
 高山の砂礫地や岩地に生える。葉は対生で先がとがり、質が硬い。水分が不足がちで紫外線が強い高山帯という環境に適応した形態である。このことは、5月から6月の頃、低地の身の回りの草地でよく見かけるハコベ(ミドリハコベ)の葉が、薄くて柔らかいことと比較すると良く分かる。花弁は5枚で、大きく真ん中で切れ込みまるで10枚のように見えることは、ミドリハコベと全く変わらない。ハコベ属の特徴である。
 なお、この写真を撮影した麦草峠は亜高山帯の草地であり、人工的に高山植物を集めた高山植物園のような場所に植えられていたもので、本来の生育環境で撮影したものではない