一ノ瀬園地(乗鞍高原)     【5月上旬】

(同左)
 針葉樹林帯の林床部で咲いていたもの。キンポウゲ科オウレン属には、高山帯の草地に生えるミツバオウレン、それよりもやや標高が低い亜高山帯の樹木の林床部ではバイカオウレンを観察してきたが、本種は先の2種よりも花弁が細く線状である。か細くて弱々しい感じで、花茎は10センチに満たないので見逃しやすい。花期は早春の3月〜4月というが、雪の多い乗鞍高原ではこの時期に咲くのであろう。花弁は5〜6枚でがく片は5〜7枚、花弁の方ががく片よりも短い。和名は、葉がセリの葉に似ていることから。