高鳥谷山(駒ヶ根) 【5月上旬】

 ( 同 左 )
 高鳥谷山は駒ヶ根市にあって、ちょうど駒ケ岳と伊那谷を隔てて向かいあっている標高1600m程度の山である。内陸にあるため、この時期は降水量が少なく、乾いた状態になっていた。樹木の下には草が無く、草本の生育には適さないことが一目瞭然だった。内陸にあっても、中央アルプスの木曽駒ケ岳のように標高が高く、冬の時期にもある程度の降雪が見込まれたり、あるいは低山であっても日本海側の山のようにやはり冬に相当の降雪がある山であれば、この時期は沢沿いに雪どけの水が流れだし潤い豊かな感じになるのだが、この山は土煙が舞いそうなくらいに乾いていた。しかしそれでも、小さな小川があり、そこにはわずかながら緑の息吹も感じられたのである。