(イチヤクソウ科 イチヤクソウ属)


火打山       【8月中旬】

(同左)
 日本固有種。「天狗の庭」から火打山山頂への登山道沿いで、森林限界付近のハイマツの根元近くに生えていた。写真のものは、花弁に薄く赤味がさしているが、白のものもあるという。右の写真は、茎がしなやかな感じで、茎や花弁に赤みがさしていないなど、少し左のものとは違った感じもするが、たぶん同じコバノイチヤクソウと思う。左のものよりも少し下ったところで見つけた。イチヤクソウは漢字では「一薬草」と書き、薬用になるそうである。このイチヤクソウの類は、堆積岩の山では見たことが無く、火打山の他では北アルプスの焼岳や日光の男体山の樹齢の古い針葉樹の林床部で見ている。また富士山ではベニバナイチヤクソウの群落があるそうだが、そのようなことからも火山性の土壌を好むのではないかと推測している。