(シュロソウ科 キヌガサソウ属)
薬師岳 【7月下旬】 |
槍平小屋近辺 【8月上旬】 |
亜高山帯のやや暗く湿った林床部に生える。日本海側の山地ではよく見るが、太平洋側の南アルプスなどでは観察していない。 薬師岳では、薬師沢から頂上目指して少し登った沢すじの登山道で観察した。これがキヌガサソウとのはじめての出会いだった。近くにはオオヒョウタンボク、オオバタケシマラン、モミジカラマツ、クロトウヒレンなどが咲いていた。この北アルプス最深部では雲ノ平の岩苔乗越から高天原間、及び高天原から高天原峠にかけての登山道沿いにも良く咲いていた。花は真っ白ではなく、いくらか黄色味を帯びている。 槍平では、槍平小屋から槍ヶ岳山荘に向かう登山道沿いで、小屋のすぐ近くで観察した。 他では火打山の「天狗の庭」と高谷池ヒュッテ間の木道沿いに、林床部の樹木のすき間で群生しているのを観察している。 従来はユリ科ツクバネソウ属に分類されていたが、近年、キヌガサソウ属としてシュロソウ科に分類されるようになったようである。 |